定期預金積立の開始(開業5ヶ月後)ー現場を離れるという観点からー

こんにちは、瓦.Tokyoの西田です。

今回は、2回に分けて、定期預金積立を始めた背景をご紹介したいと思います。

1回目の本エントリは、「現場を離れるという観点から」です。

定期預金積立を始めたきっかけ

2016年10月に茅場町に1号店を開業してから5ヶ月くらい経った頃、

顧問税理士さんに、「2号店を出す為の準備を始めたい」という相談をしています。

まだ1号店が軌道に乗った訳ではありませんでしたが、

もともと多店舗展開を前提に開業していますので、

失敗する(=再就職活動する)なら早い方が良いという焦りもあったと思います。

端的に言えば、銀行の融資に関して、税理士さんにサポートを依頼した訳ですが、

税理士さんからは、「流石に半年だけの実績だけでは、銀行も融資してくれないと思う」

というコメントを頂き、その時点での2号店開業は、一旦断念しています。

銀行との取引を開始

とは言え、将来的には銀行からの融資を受け、2号店をオープンさせる計画は変わりませんので、

税理士さんから、付き合いのある「芝信用金庫」さんをご紹介頂き、

定期預金積立を開始しています。

「少額でも毎月決まった額の入金実績がある方が、

融資の審査をする上で(何も取引が無いよりは)有利に働くと思う」

という税理士さんのアドバイスをもとに、毎月5万円の積立を開始しました。

(これも税理士さんの小遣い稼ぎの一環?かは、分かりません)

この時に、芝信さんから「2年分の実績があれば、融資の審査が楽になる」というお話を頂き、

2号店開業は、2018年の年末頃に計画を変更していますが、

予定通り、2018年の年末に、芝信さんからは約1500万円の融資を受けています。

(結局、定期積立が審査上、どれだけ影響を及ぼしたかは、分かりません笑)

※芝信さんの他に、山口銀行でも定期積立を開始しました。

山口県郷土料理屋を営む者として、融資の相談をするとしたら、

当然、山銀さんも候補に入ってくると思いましたので。

※日本政策金融公庫は、創業融資の審査が通りやすく、

利率も優遇される事が多いようですが、

開業後の追加融資では、民間の金融機関と条件的に変わりないと聞いたので、

2店舗に関連する融資に関しての相談は、候補から外していました。

何故、そんなに多店舗展開を急ぐのか

今回のメインは、こちらです。

何故私が、そこまで無理に融資を受けてまで、多店舗展開を急ぐのか。

冒頭にも書きましたが、「失敗する(=再就職活動する)なら早い方が良い」

という前提でスタートしている計画ではあるのですが、

開業した2016年の時に考えていた事と、少しだけ変わった部分もありますので、

それも踏まえてご紹介したいと思います。

家族との時間を大切にしたい

会社員を辞め、飲食店を開業した2016年当時は、独身だった私ですが、

2019年現在は、結婚し、子供も生まれ、状況が大きく変わっています。

3年前は朝から晩までお店に立ち、

当時の彼女(今の妻)も仕事が終われば、お店に飲みに来てくれたり、

閉店後、2人でシンクに並んで、一緒に皿洗いをしたり、

終電が無くなっても、深夜のファミレスで晩飯を食べてから、

2人で自転車で帰るような生活をしていました。

一方で、特に子供が生まれてからは、

妻は基本的に仕事が終われば、保育園のお迎えに行き、

そのまま自宅で家事・育児、という生活です。

つまり、基本的に私が家に帰らないと、家族との時間が作れません。

これは飲み屋で働く、家庭を持つ方の多くが、この悩みを抱えていると思いますが、

今となっては、私にとって何よりも大切にしたい時間ですので、

どうしても(特に夜の時間帯において)「現場を離れる」事が必要になる訳です。

現場を離れる為には

飲食店の営業利益率は、そこそこ儲かっているお店でも10%程度とされています。

瓦.Tokyoの茅場町店は、10坪、約20席のお店で、

年末忘年会シーズンなどで連日満席の状況で、売上的には月商300万円程度となりますから、

企業として手元に残すことの出来るお金は、最大で30万円/月(から税金を引いた額)程度です。

オーナー兼店長であれば、店長として働く分の給与もこれに加算出来ますが、

私自身は最終的に現場を離れ、企業経営に専念する事を目指していますので、

この営業利益分だけで、飲食店オーナーとしての生活を成り立たせる必要があります。

計画値が存在する

私が会社員を辞め、起業した目的はお金だけではありませんが、

とはいえ、私個人の人生設計をする中では、

いつまでもジリ貧のまま飲食店を続ける事はせず、

定期的にチェックポイントを設け、各ポイントにおけるハードルをクリアしていなければ、

潔く事業はたたみ、会社員として再就職するという計画としています。

それは、2号店をオープンした2019年時点でも変わっていません。

そのハードルの指標の一つとなるのが、

「会社員を続けていたら、今どのくらいの年収か」という視点であり、

それは私が起業した事による私個人にとっての機会損失ですから、

それを上回るリターンが無い状況を続けるというのは、経済合理性に欠ける訳です。

そして、東証一部上場企業で40歳を迎える頃には、

恐らく年収は1000万円は超えていたであろう事を考えると、

月収が30万円+αという状況のまま、茅場町のお店だけを続けるという訳にはいきません。

年収1000万円を超えるには

超単純計算ですが、年商1億円の飲食企業になると、これが見えてきます。

ざっくり、茅場町が3000万円/年、神田が3000万円/年の売り上げを見込んでいるので、

同規模のお店をもう2店舗、計4店舗くらい経営すると、

ようやく会社員を辞めた事を、(経済的な観点で)後悔しなくて良さそうな水準になります。

40歳まであと5年、不可能な目標ではないかなと考えています。

※ちなみに、2019年10月時点では、茅場町はほぼ計画通りですが、

神田が年商2500万円ペースでして、ほぼ損益ゼロの状態の為、

茅場町の利益(年間300万円)だけで生活しているのが実態です。。

 

次回は、私が定期預金積立を始めた背景(=多店舗展開を急ぐ理由)をもう一つ、

人材確保の観点から、私の考えをご紹介したいと思います。

 

瓦.Tokyo 西田

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