こんにちは、瓦.Tokyoの西田です。
事業計画がまとまり、採算性を確認した上で、物件の契約が自分の中でGOであれば、不動産屋と交渉に入ります。
造作に関する交渉
まずは、居抜きの場合は、造作の範囲を確認、要る、要らないを整理し、造作譲渡費用の交渉をしましょう。
ちなみに私の場合、オープン時に残した資産は、コールドテーブル1台と、製氷機1台、家庭用エアコンくらいで、あとは全て処分し、中の造作も全て解体していますので、殆ど居抜きのメリットを享受していません。
ボロボロの厨房機器も多く、相場的には、今でも造作譲渡費用は30-50万円くらいが妥当だと思っていますが、先方はここに関しては譲らなかったので、当初提示の100万円台の提示額のまま、契約をしました。
造作の費用に交渉の余地が無かったのは、他にも申し込みがあり、値引きを受け入れる理由が無いからと言われました。
それが本当かどうかは、知る由もないですが、一方で家賃は30%程度落として貰いました。
造作は、物件の現契約者に入るお金、家賃は物件の大家さんにはいるお金ですから、この辺りの力学を理解する事も、交渉を有利に進める上で必要な事です。
複数の申し込みがありそうな場合
複数の申し込みがある中で、私が契約出来た理由は、以下の2点だったと考えています。
1つ目は、物件募集時の家賃より、1万円上乗せで契約する旨、申し入れた事。
(結果的に、家賃を落として貰っているので、物件募集時よりも安く契約できていますが)
幾つか物件を見る中で、『ここだ!』という直感が働いたのですが、どうしても契約をしたかったので、他の申込者よりも有利な条件を提示しました。
もう1つは、連帯保証人を父親に依頼し、貸倒のリスクが少ない契約者である事をアピールしたこと。
日本政策金融公庫の融資は、無担保、無保証人の制度がありますが、物件の契約にあたっては、保証人を求められる場合も多いと思いますので、あらかじめ依頼予定の人には、開業の意思と、保証人になって欲しい旨、誠意を持って話しておく事が重要です。
連帯保証人について
くれぐれも、物件の契約の段になってから、バタバタと動き始めるのは避けるべきで、そういう段取りすら出来ない経営者の保証人には、誰もなりたがらないと思います。
•事業計画について。どのくらいの売上目標に対して、家賃がどの程度占めるのか。(セオリー的には10%以内)
•最低限、家賃は払い続けられる売上水準は。
•自己資金がいくらあって、どのくらい借入する予定か。
•保証金をいくら預けるのか。
上記のような重要事項についてしっかり説明し、事業がうまく行かなかった時に、万が一連帯保証人に負債の一部を肩代わりしてもらう状況になったとして、どの程度が想定される負債額か、再就職後の給与からどの程度の期間でそれを返済出来るか、などについて、説明をします。
一方この時点で、オープンの約5ヶ月前。並行して職場の上司には定期的に相談をしていましたが、物件を契約するという事は、会社員を辞めるということなので、改めて物件を契約しようとしている旨を報告しています。
この時点というのは、2016年5月。会社を辞めるタイミングとしては、2016年度の上期末(9月末)が区切りが良いかなと思い、上司ともその前提で今後の話を進めたと思います。
つまり、普通に物件を契約すると、2016年5-9月は空家賃が発生する訳ですが、不動産の仲介屋さんにも相談し、契約時期の後ろ倒し+フリーレントの交渉も行いました。
こうした交渉を経て、無事物件の契約に至り、鍵を受け取ったら、次は融資の手続きと、内装工事!
内装工事については、3社の相見積もりを取って決めたのですが、その辺りのお話は次回しようと思います。
瓦.Tokyo 西田